pixivへ小説を投稿するとき、本文だけでなく自作の表紙画像も設定できます。

イラストを描けなくても問題ありません。
写真にタイトルを載せる、シンプルな背景に文字を置く、花や図形などの素材を少し加える……など、イラスト無しでも作品専用の表紙を作れます。

スマートフォンだけでも制作できるので、「小説を書いたけれど表紙まで作るのは難しそう」と感じている方でも挑戦しやすいでしょう。

pixiv小説の表紙サイズは640×900pxを目安にする

pixiv公式では、自作の小説表紙について横640px×縦900pxを参考サイズとして案内しています。
比率にすると、およそ 1:1.406 です。

項目設定
横幅640px
高さ900px
向き縦長
用途pixiv小説の自作表紙

このサイズで作っておけば、基本的な表紙画像として使いやすくなります。

ただしpixiv公式でも、表示される機能や場所によって画像の一部がトリミングされる場合があると案内しています。
そのため、タイトルや作者名などの重要な情報は、画像の端ギリギリへ置かない方が安全です。

まずは表紙をどんなタイプにするか決める

スマホで作るなら、最初から複雑なデザインを目指す必要はありません。
初心者でも作りやすいのは、大きく分けて次の3タイプです。

表紙タイプ作りやすさ特徴
写真+タイトル◎写真を選べば形になりやすい
単色・グラデーション+文字◎素材を探さなくても作れる
写真・素材+装飾+タイトル○少しデザイン性を出しやすい

個人的には、最初の一冊なら「写真+タイトル」か「背景+文字」くらいで十分だと思います。

スマホの小さな画面で細かい装飾を増やしていくと、作業しにくいだけでなく、完成した表紙もごちゃごちゃしやすくなります。

スマホだけでpixiv小説の表紙を作る流れ

作業そのものはシンプルです。

  1. 640×900pxのキャンバスを作る
  2. 背景や素材を配置する
  3. タイトルを載せる
  4. 画像として保存する
  5. pixivへ設定する

これだけです。

今回はAdobe ExpressやCanvaのようなスマホ対応ツールを使えば、パソコンがなくても作れます。

1. 640×900pxのキャンバスを作る

画像編集アプリを開いたら、新しいデザインを作成します。

1. 640×900pxのキャンバスを作る

カスタムサイズを指定できる場合は、横640px × 縦900pxに設定します。
既存のテンプレートを選ぶより、最初からpixiv用サイズで作った方が後から切り抜く必要がありません。

Adobe Expressでは、画像サイズ変更時にカスタム寸法をピクセル単位で指定できます。
Canvaでもカスタムサイズを指定してデザインを作成できます。

2. 背景になる画像や色を決める

キャンバスを作ったら、背景を決めます。

写真を使う場合は、文字を置ける余白がある写真を選ぶと作りやすくなります。
たとえば人物や花が画像全体いっぱいに写っている写真より、

  • 空
  • 壁
  • 海
  • 机
  • 道路
  • 余白の広い風景

などがある写真の方がタイトルを配置しやすくなります。

写真をそのまま使わなくてもいい

写真を配置してみたものの、そのままだと文字が読みづらい場合があります。
そんなときは、写真を少し暗くしたり、彩度を落としたり、上から半透明の色を重ねたりすると文字を載せやすくなります。

写真自体を派手に加工する必要はありません。タイトルが読める状態を作ることを優先します。

素材の色を加工できる

3. タイトルを配置する

背景が決まったら、作品タイトルを配置します。

最初は、中央、上部、左上、右下など、わかりやすい位置から試してみるのがおすすめです。
凝った配置を考えるより、まず「タイトルが読めるか」を確認します。

タイトルは小さすぎないようにする

編集画面では大きく見えていても、pixiv上では表紙が小さなサムネイルとして表示されます。
完成したら一度画像を縮小してみてください。

タイトルは小さすぎないようにする

タイトルがほぼ読めなくなっているなら、少し大きくします。
逆にタイトルが画面いっぱいまで広がっている場合は、少し余白を作った方が落ち着いて見えることがあります。

4. フォントを選ぶ

フォントは、作品の雰囲気に合わせます。

恋愛小説なら必ず明朝体、ホラーなら必ず太いゴシック体、と決める必要はありません。
同じ明朝体でも、細いものと太いものでは印象がかなり変わります。

表紙全体との相性を見ながら選んでください。

迷った場合は、まずシンプルな明朝体かゴシック体を選びます。
個性的なフォントを何種類も組み合わせるより、1〜2種類程度にまとめる方が扱いやすいです。

フォントの比較

5. 文字と背景の明るさを確認する

タイトルが読みにくい原因は、フォントより配色にあることも多いです。
たとえば白い空の上へ白文字を置けば、どれだけ綺麗なフォントでも読みにくくなります。

そんな場合は、

背景が明るい → 文字を暗くする
背景が暗い → 文字を明るくする

というだけでも改善します。

色選びに迷うなら、写真の中にある色をスポイトで拾ってタイトルへ使う方法もあります。

6. 装飾は最後に足す

タイトルまで配置した時点で一度完成形を見ます。そこで物足りなければ、装飾を追加します。

最初から装飾を大量に置く必要はありません。
私もデザインを作るときは、何か足りないと感じても、いったん文字とメイン素材だけで成立しているかを見ます。

装飾を足せば華やかにはなりますが、情報量も増えます。
「何か足りないからもう一つ」くらいで止めておく方が、結果的にまとまるケースは多いです。

同人誌専用の表紙素材を使う方法もある

「写真を選んで一からレイアウトするところから難しい」という場合は、最初から同人誌表紙用に作られた素材を使う方法もあります。
BOOTHには、A5、B6、文庫、Pixiv掲載用などを想定した表紙素材が多数あります。

BOOTHのサムネイル
BOOTHのサムネイル
BOOTHのサムネイル

タイトルを入れるだけで使える素材もあり、通常の写真素材より完成までの工程をかなり減らせます。

購入・ダウンロードする前に、自分が入稿する本のサイズとデータ仕様に合っているかを確認してください。

pixivには表紙テンプレートも用意されている

自分で画像を作らなくても、pixivの小説投稿画面には表紙テンプレートがあります。
テンプレートによっては、タイトル、文字色、などを変更できます。

さらに「カスタムカラー」対応の表紙では、好きな2色を選んでデザインへ反映できます。

「画像編集アプリを使うところから面倒」という場合は、pixiv側のテンプレートを使うのも十分ありです。

作品ごとに色を変えるだけでも、統一感を出せます。

自作した表紙をpixivへ設定する方法

ここは少し注意が必要です。
2026年9月現在、pixiv公式では自作画像のアップロードはデスクトップ版とモバイル版に対応していますが、pixivアプリ版からはアップロードできません。

スマートフォンだけで作業する場合は、SafariやChromeなどのブラウザからpixivを開きます。
小説投稿画面の「表紙」から「+」を選び、作成した画像をアップロードします。

自作した表紙をpixivへ設定する方法

スマホで表紙を作ったのに、pixivアプリを開いて「アップロードする場所がない」と迷いやすいところです。
作るのはアプリでもOK。pixivへ設定するときはブラウザ版。と覚えておくとわかりやすいです。

投稿済みの小説でも表紙は変更できる

すでに公開している作品でも、表紙を変更できます。
自作画像の場合は、新しく使いたい画像を再度アップロードします。

昔投稿した作品の表紙を作り直して、シリーズ全体のデザインを揃えるのもいいでしょう。

シリーズ全体のデザインを揃える

シリーズ作品なら、同じフォント・同じタイトル位置・同じ枠・巻ごとに色だけ変える…といったルールを作ると、一覧で見たときにもシリーズだとわかりやすくなります。

紙の同人誌とpixiv用表紙は別データで考える

紙の同人誌用に作った表紙を、そのままpixivへ載せようとするケースもあります。
ただ、紙の本とpixivでは必要なデータが違います。

pixiv小説紙の同人誌
基本は表紙1面表1・背表紙・表4が必要
640×900pxが目安A5・B6・文庫など実寸で作成
RGBのWeb画像印刷所の入稿仕様に合わせる
塗り足し不要通常は塗り足しが必要

紙の同人誌用データを作る場合は、印刷所のテンプレートを使って別途制作します。
逆に、紙の表紙デザインがすでに完成しているなら、表1部分だけを切り出してpixiv向けに調整することもできます。

スマホだけでも、pixiv小説の表紙は十分作れる

pixiv用の表紙なら、専門的な印刷データを作る必要はありません。
640×900pxの縦長画像を用意して、背景とタイトルを組み合わせるところから始めれば十分です。

最初から「デザインされた表紙を作らなければ」と考えると難しく感じます。
ですが、余白のある写真に読みやすい文字を置くだけでも形になります。

スマホで作るときほど要素を増やしすぎない方がおすすめです。

タイトル、背景、必要なら小さな装飾。まずそのくらいで一度完成させてみてください。
そこから「もう少し作品らしくしたい」と思った部分だけを調整した方が、迷子になりにくいです。