創作活動をしている方なら誰もな知っている、イラストコミュニケーションサービス「Pixiv」。
2010年に小説投稿の機能が実装されてから10年以上が経ち、今やPixivは小説投稿サイトとしても大御所となっています。
日々たくさんの小説が投稿され賑わいを見せていますが、その反面たくさんの小説の中に埋もれてしまいがちなのも現実です。
今回はPixivに小説を投稿するにあたって「読ませる」表紙の重要性・作り方のお話をします。
表紙の有無でクリック率が違う
第一に「選ばれる」必要がある
まず、「小説」という作品媒体の中で最も重要なのは、言わずもがな内容の面白さです。
その小説が優れているかどうかは「話の面白さ」や「文章力の高さ」で決まるため、デザインはさほど重要ではありません。
しかし、内容が面白いかどうかは、小説を読んだ人にしかわかりません。
中身がどれほど面白くても、誰にも読まれなければ意味がありません。その小説の素晴らしさは誰にも気付かれないままネットの海に沈んでしまいます。
いくらキャプションにあらすじを書いたところで、まずクリックされなければあらすじは表示されません。
小説が素晴らしいかどうかは「読んだとき」に決まる反面、そもそもその小説を読むかどうかは「読む前の印象」で決まるのです。
現代人には時間が無い
学業に家事に仕事に、なにかと忙しい現代人には時間がありません。もちろん小説を読むための時間をたっぷり設けて読書をする人もいる中、やはり「スキマ時間」で読んでいる人がほとんどではないでしょうか。
手軽に読めるWEB小説であればなおさらです。通勤電車の中、休み時間、家事の合間……そういった時間に小説を探し、読むわけです。
小説を探す時間をそれほどたっぷりと取れない中、たくさんのWEB小説が並んでいるのを見て、人は「次に何を読むか」を何を見て決めるでしょうか。
もちろん「タイトルが気になった」「知ってる作者だった」など色々な決め方があるでしょう。しかし「表紙が目に入ったから」の多さは圧倒的です。
表紙は小説の紹介がわり
「他の作品と何が違うのか」をアピール
WEB小説がたくさん並んでいる中、どうやったら選ばれるのか。簡単に言えば「自分の作品は量産型の”よくある小説”とは違う」「自分の作品は独自性がある」とアピールしなくてはいけません。
「どうせ似たような話だろう」と思わせてしまったら、その時点でクリックしてもらえないのです。周りと同じ表紙を使っているだけでも、潜在的に「周りと同じ」と思わせてしまいます。
「周りと同じ表紙を使ってるからきっと周りと同じような話だろう」とハッキリ考える人は少ないかもしれません。しかし「なんとなく」ぼんやりとそう思われてしまうだけでも、どうしてもスルーされてしまいやすくなります。
あらすじ作戦が使えない場合も
例えば、ツイッターなどでも沢山見かけるように、タイトルをあらすじにしてしまう例があります。「とある女子高生が宇宙人と仲良くなって世界征服する話」などのタイトルです。
色々な人が言っているように、この手のタイトルが流行った背景には「現代人は作品を探す時間が無いから」「タイトルだけでは読んでもらえないから」というものがあります。
ライトノベル、なろう系小説などのタイトルもわかりやすいですね。「独身無職だった俺が異世界に転生して魔王を倒します」「転生したら悪役令嬢になってたので農業を始めてのんびり生活します」など。
しかしシリアス小説などでも通用するかと言われれば、そんなことはありません。例えば「一目惚れした女の子とは絶対結ばれない立場だったけど教会でこっそり結婚しました」というタイトルがシェイクスピアに合うでしょうか?
シェアされたときにも表示される
検索結果だけではない
サムネイルが表示されるのは、検索結果の一覧画面だけではありません。誰かがツイッターでシェアしてくれたときにも表示されます。
シェアしてくれた人が「面白い」と一言添えてくれたら、それだけで「その小説は面白い」という1つの有力な情報となります。たとえサムネイルが初期設定のままだったとしても一定数の人の目に留まります。
しかし、そのツイートに載っているサムネイルがパッと目を引くデザインだったら、より多くの人の目に留まるのではないでしょうか。高速でスクロールをしていた人も「ん?」と指を止めるかもしれません。
タイムライン上に大量のツイートが流れている中、スクロールの最中にチラッと見えた画像が気になって指を止めた経験はありませんか?
人の印象に残りやすい
普段それほど気にすることは無いかもしれませんが、かなり重要なポイントです。一度読んでもらって「良い作品だった」と思われても、それを忘れられてしまえばそれまでです。
もしくは「こんな感じの作品があったな、また読みたいな」と思ってもらえたときに、「どの作品だったかな」と探すときに一番わかりやすい手掛かりとなるのが表紙です。大量のブックマーク欄の中、あるいは検索結果一覧で、文字よりも先に目に飛び込んできやすいのは画像です。
見たときに「ああ、あれね」と思ってもらえるのは大切なことです。例えば続編を出したときに「これの続編です」「これを再録して本にします」と過去作を見せたときに、表紙の印象が残っていれば「あの話か」と思ってもらえます。
まとめ
以上、Pixiv小説の表紙を用意するべき3つの理由でした。
最近ではスマホでも表紙を簡単につくれるので、実践してみてくださいね。