ブラウザのフォントは、それぞれのブラウザの「設定」からカスタマイズができます。

しかし今回、Google Chromeの設定をいくら触ってもフォントが直らず(というか設定欄では異常が見られず)、困り果てるという事態が起こりました。

原因は、ブラウザの設定ではなく、なんとフォントそのものにありました。

特定フォントによって起こる不具合とは

不具合の内容

ブラウザの設定をいじっても直せない不具合、その原因は「フォントのインストール」そのもの。

ある特定のフォント達に見られる不具合で、「そのフォントをインストールすると、デフォルトのフォント(Arial)を上書きしてしまう」というとんでもないものがあったのです。

どのフォントで起こるのか

エイリアンリーグ

Alien League – https://fontmeme.com/jfont/alien-league-font/

ブレイディバンチ

Brady Bunch – https://fontmeme.com/jfont/brady-bunch-font/

リンキン

Linkin – https://ja.fonts2u.com/linkin.%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%88

ジャングルライフ

Jungle Life – https://fontmeme.com/jfont/jungle-life-font/

トールサリー

Tall Sally – https://www.urbanfonts.com/fonts/Long_Tall_Sally.htm

不具合の概要

インストールした瞬間から

「Alien League」をインストールした瞬間から、ブラウザが下記のような状態に。

Inky-Design 同人誌の装丁デザイン

「Google」「I’m feeling lucky」など、本来Arialフォントで表示されるべき部分が全てAlienフォント

これは検索画面でも同じで、Arialフォントだった部分が全てAlienフォントに置き換わっています。ちなみに検索窓にアルファベットを入力するとその瞬間からAlienになります。

Inky-Design 同人誌の装丁デザイン

可愛いのでこれはこれで……という気もしますが、やはりどうしても文字を読む速度が落ちます。PCは仕事で使うことが多いので直さなければいけません。

ブラウザの設定では直せない

Google Chromeを使っているのですが、Chromeの設定からでは直せません。

Inky-Design 同人誌の装丁デザイン
※色々といじってる最中のスクショなので「デフォルト」状態ではありません

直せないと言うより、「そもそも不具合が見つからない」と言った方が正確かもしれません。設定では「デフォルト(Arial)」を使っていることになっているからです。

今回の不具合は、「フォントの設定がArialから別のものに変わった」のではなく「Arialフォントの中身を上書きされた」に近いです。なのでArialそのものを直さなければいけないのです。

不具合の対処法

フォントを削除する

「Alien League」をアンインストールできる場合は、アンインストールすることで対処可能です。Font Book で「Alien League」を選択して、「ファイル」>「削除」の順に選択すると、フォントがゴミ箱に移動します。

しかし多くの場合は「Alien League」が見付からない(Arialを装っている)ので、別の解決方法が必要です。

自動的に解決する

著者が実際に使用した方法です。

Inky-Design 同人誌の装丁デザイン

Font Bookを開き、「Arial」を選択します。

明らかに中身に異常が起きており、「Alien League」に置き換わってしまっているのがわかります。

このとき下に出ている「自動的に解決」を選択すると、元のArialでフォントが復元されます。

↓ブラウザ上のフォントも自動的に直ります。

Inky-Design 同人誌の装丁デザイン

Windows環境での解決策

「Arialとしてどのフォントマスクを見つけますか?」に解説があります。

Arialを装ったフォントを見つけるには、regeditを使用して、_HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Fonts_に移動します。

Arial (TrueType)という名前のキーを探しますが、値は_arial.ttf_以外です。値を編​​集して、_arial.ttf_に戻します。これにより、Arial Regularフォントが復元され、問題の原因となっている可能性のあるフォントが実際にアンインストールされます。名前がArialで始まる他のすべてのフォントも確認してください。

推奨されない別の回避策は、_Arial.ttf_のコピーを見つけて再インストールすることです。既存のArial.ttfファイルは引き続き存在するため、これはお勧めしません。これにより、システム上に複数のコピーが作成されます。

この問題を引き起こすことが知られているいくつかの壊れたフォントは、エイリアンリーグ、ブレイディバンチ、リンキン、ジャングルライフ、トールサリーです。インストールされている場合、アンインストールすると問題が解決します。

Arialとしてどのフォントマスクを見つけますか?

Windows 10 でレジストリ エディターを開く方法はこちら。

Windows 10 でレジストリ エディターを開くには、次の 2 つの方法があります。

1. タスク バーの検索ボックスに「regedit」と入力します。結果の一番上に表示される [レジストリ エディター] (デスクトップ アプリ) を選択します。

2. [スタート]  ボタンを長押しまたは右クリックして、[ファイル名を指定して実行] を選択します。[名前] ボックスに「regedit」と入力して [OK] を選択します。

Windows 10 でレジストリ エディターを開く方法