デザイナーのPC内には、大量のイラスト・写真・フォント・音楽などが保存されています。そんな膨大なファイルの保存・管理方法に悩んだことはありませんか?
大量の素材を素早く管理したい人におすすめの、Windows / macOS両対応のソフトウェア「Eagle」を紹介します。
Eagleとは
Eagleの価格は?
価格は$29.95(3,147円/2021年2月12日時点)で買い切り。月額・年額などが発生するサブスクリプションサービスではなく、一度購入すれば他の料金は一切発生しません。
Eagleを購入すると、全ての機能とアップデートが利用可能。シリアル番号はWindows版とMac版の両方で使えます。
無料のお試し版(30日間の無料トライアル)もあるので、30日間たっぷり試して検討しましょう!
ライセンスは何台分?
1つのライセンスで、2台まで利用できます。
Windows と Mac どちらも使えます。使うデバイスはいつでも解除ができ、変更回数には制限がありません。パソコンが故障・紛失した場合も、ライセンスを別のデバイスに転送できます。
Eagleの便利な点
大体のファイルは読み込める
基本的な形式である.jpg, .pngはもちろん、デザイナーに必須のpsd, .ai, .xdにも対応しており、読み込みの速い軽量サムネイルまで自動生成されます。.aiのファイルが高速でサムネイル表示されるのはデザイナーにとって嬉しいのではないでしょうか。
さらに .mp4, .ttf, .otf, .pdfなど、さまざまなフォーマットに対応しています。
半年ほど愛用していますが、今のところデザイナーとして働く上で「このファイル使えないのか〜!」と思ったことは一度もありません。
整理整頓が簡単にできる
タグ付けやフォルダ分け、自動認識のカラーフィルター、備考メモなど、簡単に整理整頓ができる多機能が備わっており、個人的にはEagleだけあれば他には何も要らない状態です。
以下に、個人的な使い方を紹介します。
フォルダ分け
・バンドル名(オススメ!)
有料素材サイトで購入した時のバンドル名をフォルダにしてます。例えば、このクリスマスバンドルを購入したとしたら、このバンドルに入っていた素材を全て「クリスマスバンドル」フォルダに収納します。
・素材の種類
基本的には全て素材の種類でフォルダ分けしています。大まかに「イラスト」「写真」「フォント」「音楽」「参考」「テンプレート」などです。結局この分け方が一番便利な気がしています。
・シリーズ名
同じクリエイターの素材を大量に保存している場合は、クリエイター名をそのままフォルダ名に登録しています。例えばLisa Glantsさんのイラスト素材は3,000点近く保有しているため、「Lisa Glants」フォルダを作成しました。
タグ付け
・とにかく思い付く限りのタグを付ける
例えばこのイラスト素材に付けるとしたら、「イラスト」「ベクター」「女性」「女の子」「可愛い」「キャラクター」「食べ物」「野菜」「キャベツ」「リンゴ」「ダイコン」などです。
例えば「りんご」「リンゴ」「林檎」などでタグが分かれてしまうと後で面倒なので、食べ物の名前は全てカタカナで統一するなどのルールを決めておくか、あらかじめ全てのパターンでタグ付けをするかした方がいいでしょう。
備考メモ
素材の購入日や、ライセンスに制限がある場合はそれを記載しておきます。
備考URL
素材の購入元やダウンロードURLなどをメモしておきます。
管理している素材を探しやすい
オンマウスでプレビュー
一覧表示されているサムネイルの上にマウスのカーソルを合わせると、素材を一瞬でプレビュー表示できます。
.jpgや.pngはもちろん、.aiも一瞬で表示可能。さらに.mp4などの音楽も再生可能です。
カラーフィルター
Eagleに読み込んだ素材は全て、AIが自動で色彩認識します。つまり特別なことは何もしなくても、青色でフィルターを掛ければ青色の素材がズラリと出てきます。
「少し似ている色」から「ドンピシャで同じ色」まで探すことができるので、色を重要視しているデザインを制作する時に非常に便利です。
星評価
素材に5段階の星をつけて評価できます(もちろん自分にしか見えません)。タグやフォルダーに関わらず、全てのカテゴリの中から「自分が気に入っている素材」を簡単に呼び出すことができます。
データの追加が簡単
単純に突っ込むだけ
そもそもEagleに素材を登録するのが簡単です。
素材が入ったフォルダを、そのままドラッグ&ドロップでEagleに投げるだけです。今現在デザイン素材を管理しているフォルダを、フォルダごと突っ込めば終了です。
aiデータなどの重いファイルが大量にある場合はそれなりに時間が掛かりますが、例えばCreative MarketやDesign Cutsなどで購入するバンドル程度でしたら1分もあれば読み込み完了です。
WEBブラウザから直接保存
Eagle専用のWEBブラウザ拡張機能を使うことで、WEBブラウザから直接Eagleにイメージを保存可能です。
要するに、ネットサーフィンをしていて「これいいな」とインスピレーションを受けたその瞬間に、Eagleの「インスピレーション」フォルダに即保存……なんてこともできるわけです。
Safari、Google Chrome、Firefoxなどで使用可能です。
他にも色々な保存方法
Eagle対応の素早いスクリーンショット機能、WEBブラウザ上のイメージをコピー & Eagleにペーストで保存など、様々な方法で色々な素材を保存できます。
Eagleのインストール方法
さっそくeagleの導入方法を見ていきましょう。
Eagleのダウンロード・インストール
トップページでインストール
まずはEagleのトップページにアクセスし、「Mac版を無料ダウンロード」もしくは「Windows版を無料ダウンロード」をクリックします。
上の画像の「Mac版を無料ダウンロード」のボタンの右端をクリックするとOSを切り替えられます。
次の画面でも「Mac版(Windows版)を無料ダウンロード」を押すと、Eagleがパソコンにダウンロードされます。
インストールする
先ほどダウンロードしたEagleをパソコンにインストールします。
ここからは日本語対応していませんが、単純なことしか聞かれないので安心してください。まずEapleを実行するとこのようなセットアップ画面に移ります。
ここは単純に「ようこそ画面」なので、「Get Started」をクリックします。
ここでは「ブラウザの拡張機能」を同時にインストールするかどうかを訊かれています。
先ほどの項目で述べたとおりブラウザの拡張機能はとても便利なので、導入することをオススメします。ただこの段階でやらなくても後からいつでも追加可能です。
今すぐに導入する場合は「Install Now」、後で導入する場合は「Not Now」をクリックしましょう。ここではスキップします。
Eagleライブラリを作成
Eagle専用のライブラリを作成します。
普段このフォルダを開くことはないので、普段アクセスしないようなところに作成しても問題ありません。
私はローカルディスク内に作成しました。
ライブラリ名は単純に「Eagle」ですが、結局これがわかりやすいです。
eagleのライブラリって何?
Eagleは「Aperture」や「Lightroom」と同じで、ライブラリ方式の素材管理ツールです。Eagleに素材を登録すると、Eagleライブラリ内に素材が格納される仕組みです。
私たちはEagleアプリ内から素材を検索するため、ライブラリ経由で素材を探すことはありません。Eagleライブラリの中はかなりごちゃごちゃしてしまいますが、実害は無いと言えるでしょう。
これでセットアップは完了です。
Eagleの使い方
こちらがメインとなる画面です。
ライトモード(白っぽい配色)と、ダークモード(画像参照)とがあります。個人的にはダークモードが目に優しくて好きです。
写真ACでダウンロードした素材を突っ込みました。
37枚の高画質写真が入ったフォルダを、フォルダごと突っ込んだ状態です。1〜2秒程度で読み込みが完了しました。
タグ付けやフォルダ分けを行います。
タグ付け・フォルダ分け・メモの記載などは、複数枚ファイルを選択して一気にできます。私は読み込んだらまず全選択されている状態でタグとフォルダーを整理します。
タグを付けると、保存されている全データの全タグの一覧を表示したりもできます。タグやフォルダには日本語を付けることも可能ですが、タグ一覧画面では「海外」が「H」欄にいます。
自由にキーワードを入力して検索することができるので、タグ一覧画面を使うことはほとんど無いかもしれません。
Eagleで.aiを読み込めない
Eagleで.ai .psd .pdf 形式のファイルを読み込めない不具合が起こることがあるようです。この場合、デバイスに GhostScript プラグインをインストールすれば解決するそうです。
解決方法
GhostScript をダウンロードする
https://eagle.cool/plugins/gsw64.exe
GhostScript をインストールする
・ダウンロードした「gsw64.exe」をダブルクリック
・「Next」をクリック
「I Agree」をクリック
「Install」をクリック。
※Destination Folderは変更しないでください。
インストール中はデバイスの電源を切らないでください。
「Finish」をクリックしたらインストール完了です。
これで「.ai」形式のファイルも読み込み可能になるとのことです。
※この作業中にEagleを開いていた場合、必ず再起動しましょう。
まとめ
「Eagle」の紹介をさせていただきました。
正直もう手放すことを考えられないほど便利なソフトです。大量の素材の保存・管理に困っている方は是非とも導入してみては如何でしょうか。